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【杉田さんとの対談本】

 杉田さんとの対談本は何度も言うように、思想と政治の交点を語っているので、政局本ではない。
 私の発言の核心部分の一つは次の箇所だ。西洋近代において人権思想の発生と天才という概念の成立は不可分だ。この事はいずれ思想書で丁寧に書くが、人権と言う観念の「観念性」の根にある深刻な闇だと思っている。
 私たちは常識に戻らねばならない。それは何か。権利など主張できる偉そうな俺たちじゃないという事。「自分こそが屑だ」という自覚があって初めて人として真っ当になり得るという事。あらゆる宗教は人間の仏性や神性を認める逆説の交点にこの人間の根源的な駄目さ―罪悪深重の凡夫、原罪、無明……ーを置く。こうした逆説を知らぬ近代的人権の主張は人類史上最も野卑で愚昧な思想だ。

小川●このあたりはすごく大事なことなんです。お前も私も超ド級のバカなんですよ。なぜそのバカがね、権利だ何だと偉そうな口をきくのか、と。この「お互いクズなんだ。屑の分際で偉そうにするな」というのが、人類の自己認識の基本でなければならない。私こそがクズですと認めるところからしか何も始まらないんですよ、人類なんていうのは。
 いや、私こそが素晴らしいというのなら、人に頼らずぜんぶひとりでやれっていう話です。
杉田●そうだ、そうだ。ホントにそう。
小川●どんなにベートーヴェンが偉大だっていっても、ベートーヴェンの食べ物をつくっていたのはベートーヴェンじゃないんだからね。
杉田●そうだよ(笑)。
小川●自分で食べ物もつくれないようなヤツがね「第9交響曲」を書いたからっていばるな、という話。で、そうだとしたら、「第9」さえ書けないような我々は、もっと偉そうな口をきくなよ、っていうこと。

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