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【日録】

日暮時、異様に美しい鳥の囀りが幾重にも重なり窓の風に乗つて読書中の私の耳を楽しませる。この頃合ひには、例年、日が暮れた直後には蝉時雨、すつかり暗くなると秋の虫の音に私の書斎は包まれるのである。今日はチェリビダッケ論推敲、和辻哲郎『日本倫理思想史』、会田弘継氏『アメリカの思想家たち』。和辻は記紀の部分をやつと終へたばかりだが偉大な著作だ。和辻の比較的若い頃の仕事――有名な作品群だが――を読んできてさう感心した試しがなかつた。その為この最重要作品を手に取るのがひどく遅れたが、結局、私がこれからまづ第一にやらうとしてゐる「日本の精神史を辿り、保守思想の基盤を創造する仕事」――に一番近い事を一番立派になした人は和辻だつたといふことになりさうだ。会田氏のは読んでから一年も経たないが、アメリカ思想の新参者としては、カークを読了し、他色々物色した後で手に取ると、思考の手掛かりが実に無限。よき書き手に徹底的に付く事が私の仕事の基本。感謝あるのみ。夜も読書を続けたいが、チェリビダッケ論の仕上の為に幾つか彼のレコード――録音を拒絶した人の録音を聴くのは逆説的だが――を聴き直す。新世界、ブルックナー第八サントリーライヴ、展覧会などを予定。
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