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今日も音楽評論集の註

今日も音楽評論集の註。今月でこれと時評集を仕上げると、来年1月から保守思想論や豊饒の海を皮切りに文藝評論の再開となる。
註付けはこんな感じ。相変わらず手元に本がないから記憶は今日伊豆に戻って本を確認して埋めてゆくけれど。
「オズボーンのカラヤン伝は、力作ではあるが、精密に偽造されたカラヤン讃の趣が強い。特に、前半では、フルトヴェングラーが才気溢れるカラヤンを妨害する落ち目の老悪役として各章ごとに登場し、辟易させられる。例へばある場面ではカラヤンへの嫉妬で「顔を真っ赤にして興奮したフルトヴェングラー」が登場する。(註、前掲オズボーン183頁)。が、その原典であるオットー・シュトラッサーの著書にはそんな記述はない。(註、前掲シュトラッサーにはかう書かれてゐる。「」。ついでに言へばオズボーンの訳者木村博江氏はシュトラッサーの著書名『und dafur wird man noch bezahlt』を『そして人はなおもそれを償う』と訳してゐるが初歩的な誤訳だ。これはあるフルトヴェングラー指揮のコンサートに感激したシュトラッサーの同僚エルンスト・ウラッハが思はず終演後に漏らした言葉である。こんな感激を味はひ、「その上報酬まで貰へるなんて!」といふ意味だ。Manとbezahltを訳し損ねてゐる。ドイツ語の監修者を持つべきだつたらう。)
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