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日本における第一回JCPAC

日本における第一回JCPACでスティーブン・バノン氏、木村太郎氏とのシンポジウムに参加した。TPP離脱について、木村氏も私も、中国に対峙して自由貿易圏を保持する上で必要な条約だったのではないかと言う趣旨の疑問をバノン氏に疑問をぶつけたところ、率直な回答があった。トランプ政権は、強い二国間同盟を積み重ねてゆくことで、中国と対峙し、アジアでのプレゼンスを保持したい。TPPはNATOと同じで、多くの国が依存してくる、アメリカ自身を守ることも必要だという見解だ。技術的な問題以前を語っている。
自由主義圏の保護者アメリカという位置づけは財政上も国民感情上も最早不可能であり、経済と安全保障の自由の弧を二国間関係による強者同盟の累積として築いてゆくという方針に異を唱えることは難しい。これは損得や技術論の問題ではなく、まず何よりも道徳の問題だ。
こういうと青臭い議論と思うところが日本の現在の保守派の駄目な所だ。宗教、道徳、自尊心こそが世界を動かすエネルギーであり、熾烈な損得計算とそうした精神的価値が切り離せないからこそ、世界は混乱し続け、混乱は又創造的なエネルギー源でもあり得るのだ。数千年、「世界史」はいつもさうだつた。
 日本は大半の時代そうした「世界史」とは距離を置いて高度な文明史を紡いできたが、大国であることを引き受けるなら、もう一度自覚的に「世界史」に参入し直さねばならない。少なくとも私は「大国日本」を引き受けたいという夢の下、全ての言論、文藝活動を行ってきた。
類稀なプラグマティストとして多くの奇跡を起こしてきた安倍総理だが、安倍政治を後半戦で本当に活かし、最大効果を達成するには、寧ろ私ども民間の言論人が、氏が封印してゐる理念をどう思想の営みとして紡いでゆくかが問われ、また、そうした議論の必要性を総理側近に理解させる必要があると考えている。
 思想の営みがないところに理想なく、理想なければ国家目標や羅針盤が定まらない。
 日本に国是なきことを省ず、アメリカに注文を付けたり中国を批判するのは恥ずかしい。
私は今年一年劇的に自分の本来の仕事場に足場を移し続けた。来年に向けて、私は日本の守るべき価値、日本の理念についての思索に更に軸足を置く。
JCPAC 
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